正平調

時計2021/02/17

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〈夢は砕けて夢と知り/愛は破れて愛と知り…〉。作詞家、阿久悠さんの詩である。失って初めてその何たるかを知る。昔のバブル経済もいうなれば「泡ははじけて泡と知る」だった◆1980年代後半、天井知らずの株価上昇に人々は浮かれた。「バブル経済」は90年の流行語である。バブル崩壊は翌91年だから、恐らくはその直前になって「これはうたかたの夢だ」と皆が気づいたのだろう◆歴史をひもとけば、イラクがクウェートに侵攻したのとちょうど同じ日、90年8月2日を最後に平均株価の終値は3万円台を割り込む。「失われた20年」とも呼ばれる長い景気低迷をそのとき誰が予想しえたか◆実に30年半ぶりである。おとといの終値が3万円台を回復した。とはいえコロナ禍の今、あたりを見回しても浮かれている人はいない。金融緩和で余ったカネが株に流れていると聞けば、むしろしぶい顔になる◆バブルが再来したかのような株価上昇に「熱」をあげる人がいる一方、身近な消費の「冷」に苦しんでいる人や業界がある。あまりに激しいこの寒暖差を埋めることなしに、景気に「回復」の文字はありえない◆好景気は終わったとのニュースに、「好景気だったの」と驚くときがある。肌のぬくもる景気が待ち遠しい。2021・2・17

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