2023/03/16
三木市立三木東中学校からドサリと１２０人分の作文が届いた。いや、作文ではない。見覚えのある書式に５１２文字がびっしり。３年生全員が卒業コラムとして取り組んだ「正平調」だった◆「本物の担当者さんにぜひ『大賞』を選んでほしい」という依頼である。中学生から届いた“挑戦状”にがぜん張り切り、丸２日、たっぷり時間をかけて読んだ。その発想、展開力、切れ味のよさに舌を巻いた◆中学駅伝の指導者としても実績のある渋谷（しぶたに）優美先生が４年前に始めたそうだ。まずは書き写し、誤字や脱字があれば何度でも直す。すると丁寧に文章を書く根気と習慣が身につくそうだ。同級生と漫才コンビを組んでネタを披露する活動もしており、「心と体の表現力」がぐっと成長したという◆コラムは笑いあり涙あり。僭越（せんえつ）ながら大賞に選ばせてもらった梶原青葉さんの作品は、自分の名に「青」があるからか、気がつけば身の回りが青で埋め尽くされている日常を書きつつ、「ちなみに僕のラッキーカラーは黄色だそうだ」で締めた。お見事◆今週は、県内各地の中学校で卒業式がある。マスク不要の高校生活になるといいね◆〈きみのため用意されたる滑走路 きみは翼を手にすればいい〉萩原慎一郎。みんな、高く飛べ！２０２３・３・１６
