淡路

年少児0人で存続危機 魅力ある幼稚園へ住民奮闘

2021/10/10 05:30

 兵庫県南あわじ市の津井地域づくり協議会が、市立津井幼稚園の魅力アップに乗り出した。園児の減少を心配する地元住民らの発案で、「ついつい行きたくなる津井幼稚園」と題する会議を8月にスタート。今月15日、最初の行事として「鬼瓦づくり」を企画している。(西竹唯太朗)

 市などによると、津井幼稚園は1953年にでき、淡路島内の公立幼稚園で最も古い。最盛期には100人以上が利用した。しかし、少子高齢化に加え、共働き世帯の増加に伴って保育園を選ぶ傾向も強まり、園児数は減少を続けている。

 現在の園児は15人。内訳は年長8人、年中7人。年少が初めて0人になった。地区外からも入園可能のため、存続を危ぶむ住民らは特色ある行事の企画を発案。「子どもの感性を伸ばす魅力的な行事があれば、入園希望の保護者も出てくるはず」と期待する。

 会議はすでに2回開いた。協議会メンバー、園関係者、市職員らが参加し、アイデアを出し合った。

 15日の鬼瓦づくり体験は、午前10時から産業文化センター(同市津井)で催す。園ではこれまで、瓦の粘土を使った遊びを取り入れていた。これを拡充し、園児が鬼瓦の手作りを体験。地元の瓦製作会社が協力して後日、焼き上げる。当日は未就学児の保護者を対象に見学も呼び掛けている。

 今後、書道体験や地元商店での買い物体験など、年間を通した幼稚園行事を考えて盛り上げるという。保護者世代の意見も取り入れる考えで、協議会の谷池和則会長(65)は「津井地区の大人はほとんどがこの園の出身で愛着がある。地域ぐるみの面白い行事で子どもを呼びたい」と力を込める。欅田由香園長(58)は「地元の人らの協力がありがたい。伸び伸び学べる行事がたくさんできれば」と話す。

続きを見る
淡路

あわせて読みたい

淡路

もっと見る 淡路 一覧へ

特集