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感謝状を受け取る(左から)岡田晃幸さんと羽子田憲作さん=淡路市中田
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感謝状を受け取る(左から)岡田晃幸さんと羽子田憲作さん=淡路市中田
崖から落ちた男性が動けなくなっていた茂み(淡路広域消防事務組合提供)
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崖から落ちた男性が動けなくなっていた茂み(淡路広域消防事務組合提供)

 兵庫県淡路市興隆寺の山中で、高さ約30メートルの崖から転落した住民男性(73)の救出に協力したとして、淡路広域消防事務組合は24日、付近の県道で斜面の補強工事に従事していた建設会社員4人に感謝状を贈った。人けがほとんどない場所で、4人が気付かなければ命の危険もあったという。(吉田みなみ)

 4人は、淡路市の岡田晃幸さん(31)、大阪府高槻市の羽子田(はねだ)憲作さん(39)、山梨県の野中正明さん(48)と田部強一さん(46)。それぞれ淡路市内、大阪市内、山梨県内の建設会社に勤めている。

 3月2日午前11時ごろ、作業中の羽子田さんが「おーい」「助けてくれ」と呼ぶ声を聞いた。「どこですか」などと返答しながら、他の3人と周囲を探した。約30分後、草木がうっそうと茂る崖の下に男性がいることが分かった。

 4人は、工事で所持していたロープを使い、男性が転落したのとは別の場所から崖下へ下りた。男性は頭が下になった状態で茂みにはまり、身動きできなくなっていた。背中や腰の痛みを訴えたため、羽子田さんが119番通報した。

 野中さんと田部さんが、救出作業の邪魔になりそうな枝木を刈った。岡田さんが県道に戻って救急車両を誘導した。

 男性は、散歩中に足を踏み外したという。搬送時も意識があり、4人に「命の恩人や」などと感謝した。入院、療養している。

 感謝状の贈呈は、淡路市中田の津名一宮分署であり、岡田さんと羽子田さんが出席した。淡路広域消防事務組合の川上洋司消防長が額を手渡した。

 滑落から4人が発見するまでに約1時間かかっており、駆け付けた隊員は「男性が痛みを訴えていた体の部位から脊椎骨折も疑われた。体を固定した上で素早く救助する必要があった。草木の除去がしてあり、現場に案内してもらったため、時間がかからずに症状の悪化を防いだ」と、4人の対応を評価した。

 岡田さんは「こんな経験は人生に一度あるかどうかだが、とっさに動けてよかった」とほっとした表情をみせた。羽子田さんはのり面の工事が専門で、「ロープを扱え、役に立てた」と話した。

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