神戸製鋼加古川製鉄所の社内ラジオ「かこラジ」の収録風景(提供)
神戸製鋼加古川製鉄所の社内ラジオ「かこラジ」の収録風景(提供)

 企業や組織内だけで放送する「社内ラジオ」がじわじわと広がりを見せている。新型コロナウイルス禍を機に、新たな社内のコミュニケーションツールとして注目を浴び、導入企業の間で「会社への親しみが湧いた」「組織の理念への理解が深まった」などの効果を実感する声が相次ぐ。一方、継続性や聴取率といった課題もあり、社員DJたちが試行錯誤している。(前川茂之)

 「お昼の校内放送」感覚

 神戸製鋼所は部署ごとに三つの社内ラジオを運用する。きっかけは住友ゴム工業(神戸市中央区)が始めた社内ラジオを紹介した2022年8月の神戸新聞の記事だ。記事を読んだ加古川製鉄所の牛尾肇さんが、すぐに職場で声を上げた。

 「映像は目も耳も奪われ、押しつけ感がある。ラジオなら『ながら作業』で聞ける」

 コロナ禍明けで職場内のコミュニケーション不足が指摘されていた時期。同製鉄所は最大1万人が働き、敷地は東西3キロ、南北2キロと広大だ。担当業務が違えば他の社員のことは全く分からない。