
日々、進路のことが頭から離れない今日この頃かもしれません。子どもに任せて安心という方もいらっしゃれば、子どもは何を考えているんだろうとお悩みの方もいらっしゃるでしょう。いずれにせよ高校はお子様が3年間通う場所になります。最終決定は本人の意志になるでしょうが、お子様が分からない情報をきちんと伝えるのは保護者の方の重要な役割かと思います。情報が少ないと、好きか嫌いかで判断しがちなので、今回の高校無償化の話題も重要な視点になるかと思います。
◆費用面の比較

私立高校も授業料無償化となりましたが、注意したいのは多くの私立高校の授業料が、無償化の上限以上で設定されている点です。私立高校の場合、授業料から就学支援金(45万7200円)を差し引いた分は「自己負担費用」となります。一方で、公立高校は「授業料=就学支援金」ですので自己負担はありません。
確認しておくべき費用は授業料だけではありません。施設費や設備費は、公立高校はほとんど発生しませんが私立高校は学校が定めた費用が発生します。また学校によっては寄付金もあるので注意したいところです。
制服代は公立高校だと10万円弱になるところが多いです。私立高校だと学校によってはブランド制服のところもあり、高額になる場合もあります。その他の学用品の費用も一般的には私立高校の方が高い傾向にあります。
また行事にかかる費用、特に修学旅行は私立高校の方が高額になることが多いです。
◆学習や指導面の違い

一般的に、私立高校は公立高校より学習サポートが手厚いのが特徴です。
私立高校の中には公立高校と同様に塾や予備校に通うことを自由としているところもありますが、一方で「塾や予備校に通う必要はありません」と言い切るところもあります。
私立高校は学校の教育理念に基づいて学習指導、生徒指導があるので、きちんとチェックして納得したところを選択しましょう。また系列の大学に進学できる高校もあります。そうしたことは私立高校を選択する魅力の一つとなるでしょう。
一方で、公立高校が何も指導しないということはないので、誤解がないようにお願いします。県立高校は県全体の基本理念である「自立する人づくり」に従って各高校の教育方針や理念があります。そしてこの教育方針や理念をかなえるように生徒たちをサポートしているのが公立高校だとご理解ください。
◆2026年度の入試結果

私立高校の授業料に対してかなりの就学支援金が支給されることになり、私立高校に通うハードルが低くなりました。そのせいもあって多くの私立高校で専願者が増えたのが2026年度入試でした。一方で全国33の道府県で公立高校の平均志願倍率が1倍を下回りました。兵庫県もそのうちの1つです。
ただ、一つひとつの高校を見てみると状況は異なります。公立高校でも特色をもった教育を行っているところが増え、それが受験生にとって魅力となり、志願者増となっている高校もあります。
かかる費用は保護者にとっては重要な進路選択の項目ですが、お子様にとっては、その高校に通って充実した高校生活を送れるイメージができるかどうかの方が重要な選択項目だと思います。お子様が受験校を決める物差しが「偏差値や内申点で合格できる学校」だけにならないようにしたいものです。
<執筆者>株式会社創造学園常務取締役・手嶋孝紀
兵庫県を中心に100教室以上を展開する株式会社創造学園の総合進学塾エディック・創造学園にて教室責任者、学区責任者、研修、教務など、あらゆる部署を歴任し、教育現場から経営まで幅広い経験を積む。現在は常務取締役として教務のみならず会社全体を統括しながらも、「教務のトップである限り現場を離れない」という信念を貫いている。どれほど多忙でも教壇に立ち、生徒と共に学ぶ姿勢を崩さない。その現場での気づきが、新しい教材や指導法の開発へとつながり、創造学園全体の教育力向上を牽引している。























