新ひょうごの医療

講演会で自ら撮影した美しい風景写真を見せるという笹森理絵さん。「独自の感性を伝えたい」と語る=神戸市北区
発達障害の大人が自分を肯定して生きるには、どんな環境や支援が必要なのか。30代で診断され、同じく発達障害の子ども3人を育てる精神保健福祉士の笹森理絵さん(48)=神戸市北区=は「早期診断と家族の受容が社会への適応度を高める」と訴える。
「お風呂を見てきて」。夫に頼まれると、蛇口からお湯が流れるのを見ているだけ。「もし湯船にいっぱいになったら止めて、という意味だろ」と言われ、けんかになった。「察することが苦手。悪気は一切なかった」と治療前の自分を振り返る。
この記事は会員限定です。新聞購読者は会員登録だけで続きをお読みいただけます。
- シリーズ17 大人の発達障害
2019/1/5~2019/1/26
発達障害は子どもの障害と考えられがちだが、成人になってもその特性は持ち越される。集中力やコミュニケーション力の不足によるつまずきは、社会人として職場や地域で活動するようになってから深刻になる。「新ひょうごの医療」シリーズ17は、「大人の発達障害」をテーマに、臨床現場での対応方法を伝える。

