新ひょうごの医療

アロマセラピーの勉強にいそしむ女性
「治療を受けても治らない。不安な日々だった」。播磨地域のネイリストの女性(35)は、自閉スペクトラム症(ASD)と注意欠如多動症(ADHD)の診断を受けるまでを振り返る。一時は統合失調症として治療を受けるが改善せず、病院を十数カ所回った。発達障害に合った治療に出会って以降、「例えば幻聴があったとしても落ち着いて対応できるようになった」と明るく話す。
結婚して子どもに恵まれ、周囲との付き合いが増えた25歳ごろ、仲良くしていた「ママ友」と言葉の受け取り違いからトラブルに。精神的に落ち込み、睡眠障害などを発症。次第に知人や友人の声で「死ね」と聞こえる幻聴や、存在しない人が見える幻覚、誰かに操られているという思い込みの症状も出てきた。
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- シリーズ17 大人の発達障害
2019/1/5~2019/1/26
発達障害は子どもの障害と考えられがちだが、成人になってもその特性は持ち越される。集中力やコミュニケーション力の不足によるつまずきは、社会人として職場や地域で活動するようになってから深刻になる。「新ひょうごの医療」シリーズ17は、「大人の発達障害」をテーマに、臨床現場での対応方法を伝える。

