記事特集
神戸港の外国貿易貨物の減少傾向が止まらず、外国間貿易の中継機能も衰退していることが二十三日、神戸市が発表した二〇〇二年港勢(速報値)で分かった。外貿貨物は前年比0・5%減で、阪神・淡路大震災前(一九九四年)の約七割でしかない。また、中継港としての指標となるコンテナトランシップ貨物が、同年の約二割にまで落ち込んでいる。
速報値によると、国内外の取扱貨物の総量は前年比1・3%減の七千八百六十万トン。外貿貨物では、化学工業品の減少から輸入は同4・1%減だったが、輸出はアジア地域への金属機械工業品が好調で同4・6%増。内貿貨物は同2%減。
外国貨物が一時的に輸入され、積み替えて輸出されるコンテナトランシップ貨物は百二十万トンで、前年の二百二十五万トンから激減。震災前まで外貿貨物の約三割を占めていたが、初めて一割を割り込んだ。純輸出入の割合が高まっているとはいえ、国際中継港としての機能は大きく衰退している。
入港隻数は四万千二百十五隻で同14%減。外航船は七千六百五十八隻、内航船は三万三千五百五十七隻。船の大型化で隻数が減ったという。
2003/4/24