連載・特集 連載・特集 プレミアムボックス

記事特集

  • 印刷

 阪神・淡路大震災での医療体制の混乱を教訓に整備され、自治体設置では全国初となる兵庫県災害医療センター(神戸市中央区脇浜海岸通1)が8月1日、業務を開始する。兵庫県内で災害が発生した際は、医療機関の被災状況をいち早く集約し、各病院に対応を指示。平時は救命救急センターとして重症患者を受け入れ、医師を乗せて現地に飛ぶドクターヘリの運航も視野に入れる。(森本尚樹)

 同市中央区下山手通五から移転・増床した神戸赤十字病院に棟続きで、地下一階、地上四階、延べ約六千三百平方メートル。集中治療室十床▽熱傷専用病床二床▽高度治療室八床▽一般十床を備え、非常時には百床まで増床できる。

 脳内血管の様子が3D画像で見える十六列マルチスライスCTなど、最新鋭機器をそろえ、救急医療・看護の経験を持つスタッフを集めた。

 災害時には県内医療機関の被災状況や転院・転送が必要な患者の数を把握する。県庁が十分に機能していない場合は、必要に応じて初動を指揮し、転院先や救護班の派遣を調整する。

 平時は二十四時間の救命救急センターとして、重症患者を受け入れ、九月からは医師が救急車に同乗するドクターカーを稼働させる。

 神戸赤十字病院の屋上にはヘリポートが整備されており、医師を乗せて患者がいる場所に飛ぶドクターヘリの運航も検討している。

 県災害医療センター開設準備室の大谷博快室長は「医療NGOや医師会との連携を深め、独自の救護班の編成も模索する。国内外の災害対策関係者の研修を通して、震災経験と兵庫県の災害医療システムを発信し、全国的なモデルにしたい」と話している。

 兵庫県災害医療センターTEL078・241・3131、神戸赤十字病院TEL078・231・6006

2003/7/28
 

天気(9月7日)

  • 33℃
  • ---℃
  • 20%

  • 37℃
  • ---℃
  • 40%

  • 35℃
  • ---℃
  • 20%

  • 36℃
  • ---℃
  • 30%

お知らせ