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垂水マンスリー

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顔の部分がない地蔵
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顔の部分がない地蔵

 神戸市垂水区塩屋町で取材中、橋のそばで地蔵堂を見つけた。のぞくと、花や水が供えられている。ところが、地蔵の顔の部分がない。えっ、なぜ?

 祭っているのは、すぐ近くに住む80代の尾崎秋野さんだった。尾崎さんによると、1938年の阪神大水害で自宅前の塩屋谷川が氾濫。当時、土木業をしていた義父が、壊れた橋を直す際、地蔵を発見した。顔が欠けていても立派だと、祭り始めたという。現在は、通学や通勤中に拝む地域住民も多くいるそうだ。この橋では事故が起きていないという。

 顔がなくても、人々の行いが見えているのかな。話を聞かせてもらったお礼におさい銭をそっと置き、拝んでから立ち去った。(吉田みなみ)

2018/9/12
 

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