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羽生結弦選手のファンらから、諭鶴羽神社の奥本憲治宮司に届いた現金書留の封筒やメッセージ=南あわじ市灘黒岩
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羽生結弦選手のファンらから、諭鶴羽神社の奥本憲治宮司に届いた現金書留の封筒やメッセージ=南あわじ市灘黒岩
害虫を捕らえるための粘着テープを木の幹に巻く関係者ら=南あわじ市灘黒岩(提供写真)
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害虫を捕らえるための粘着テープを木の幹に巻く関係者ら=南あわじ市灘黒岩(提供写真)
羽生結弦選手
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神戸新聞NEXT
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 兵庫県南あわじ市灘黒岩の諭鶴羽(ゆづるは)神社周辺で、害虫によって立ち枯れの危機だったアカガシの森に、救世主が現れた。今春、神戸新聞社などが報じた後、北海道から沖縄までの837人から計約542万円(19日時点)の寄付が集まった。呼び掛けた宮司も仰天する大きな額。処置の費用を全てまかなえる。寄付者の大半は、フィギュアスケート・羽生結弦選手のファンという。(西竹唯太朗)

 淡路島で一番高い諭鶴羽山(608メートル)の山頂近く。同神社の敷地約1万2600平方メートルは霊場として長年人の手が入らず、アカガシ群落が兵庫県指定天然記念物となり、シイやブナなど多様な植物が自生する。

 異変は昨年末に分かった。専門家と調査し、敷地内の樹木約380本中、84本に害虫の被害が認められた。取りついたのは、体長約5ミリのカシノナガキクイムシ。強力な顎で穴を開け、卵を産み付ける。ふ化した幼虫が穴を掘り続け、木の中の菌類を餌にする。幼虫は6月初めごろに成虫となって別の木に移り、繁殖を繰り返す。

 食い止めるため、木の幹に粘着テープを巻き、出てくる虫を捕らえる。特に深刻な30本だけでも、資材代や森林組合の作業賃などで約100万円が必要になった。県の補助金などでは一部しかまかなえず、神社の境内に募金箱を設置した。

 報道が会員制交流サイト(SNS)やブログで拡散し、現金書留や口座振替で寄付が殺到した。カナダ在住の日本人とおぼしきファンから、国際郵便で送られてきた小切手もあった。

 多くが手紙付きだった。寄せられたメッセージは、「羽生選手ゆかりの森の危機。ファンとして見過ごすことはできない」「数年前に訪れました。神秘的な雰囲気に引き込まれました。少しでも森を守る力になれれば」などだった。

 羽生選手は、同じ名前の読み方に親しみを感じた諭鶴羽神社にこれまでに2度、参拝している。直筆の絵馬を残したことが話題となり、毎年数百人のファンが訪れるという。

 同神社の奥本憲治宮司(59)は、「せめて30万~50万円が集まってくれればと考えていた」と、超一流選手の“神通力”に感動する。

 目標額からけた違いの寄付金によって、約380本全てに粘着シートや予防のための防虫ネットを巻き、被害を完全に無くす計画を進められるという。奥本宮司は、「寄付者との約束を守って大切に使う」と話している。

【初報】羽生選手も参拝 諭鶴羽(ゆづるは)神社周辺の原生林がピンチ 害虫対策へ協力募る

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