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新型コロナウイルス患者の対応に当たる職員(提供写真)=県立淡路医療センター
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新型コロナウイルス患者の対応に当たる職員(提供写真)=県立淡路医療センター
取材に応じる野村哲彦血液内科部長(左)と浜田啓子看護部長=県立淡路医療センター
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取材に応じる野村哲彦血液内科部長(左)と浜田啓子看護部長=県立淡路医療センター

 島内唯一の感染症指定医療機関となっている兵庫県立淡路医療センター(洲本市塩屋1)で、新型コロナウイルス対応を担う医師と看護師が11日までに取材に応じた。島内で4月を中心にコロナ患者が急増し、病床が逼迫(ひっぱく)した「第4波」について、医師は「ぎりぎりの状態だった」と振り返った。「懸命に対応し、限りある病床で運用したが、自宅療養・待機の感染者が島内で一時、100人近くいた。急変して自宅で亡くなる方が出てもおかしくなかった」とも明かした。(上田勇紀)

 医師の野村哲彦血液内科部長と、看護師の浜田啓子看護部長。10日夕、同センターで約1時間、報道機関の質問に答えた。

 県によると、洲本健康福祉事務所管内(淡路市、洲本市、南あわじ市)居住の感染者は、昨年3月から今年5月末までで計369人。このうち第4波の今年3月は15人、4月は155人、5月は37人を数えた。

 特に4月中下旬は連日、10人前後の感染が判明するなど急増した。人口10万人当たりの新規感染者数が、阪神間の一部を上回る時期もあり、国指標で最も深刻な「ステージ4(爆発的感染拡大)」に陥った。

 県は4月9日から、病床の逼迫を緩和しようと、軽症と無症状の患者らの自宅療養を容認していた。

 淡路医療センターは一時、島外患者の受け入れを中止。同福祉事務所などと連携しながら、症状の重い島内患者を中心にベッドを運用した。コロナ前の感染症病床は4床だったが、別の担当の看護師が応援に当たるなどし、今年4月後半には最大16床まで増やした。

 野村部長は「島内の中核病院なのでコロナ以外の患者も受け入れなければいけない。スタッフの数から言えば、限界に達していた。今回以上の波が来れば、現実的に対応は困難になる」と語った。

 昨年春以降、島内居住で同センターに入院したコロナ患者のうち、「第1~3波で6人、今回の第4波で8人が亡くなった」と話し、高齢者を中心に重症となった場合の治療の難しさもうかがわせた。

 さらに、第4波では4月下旬の一時期、島内で自宅療養・待機者が100人近くに上ったという。「病床がぎりぎりの中、自宅で亡くなる人が出たら非常につらいな、という思いを持ちながら、毎日を乗り越えていた。そうしたケースは出なかったが、出てもおかしくなかった」。野村部長は厳しい表情で振り返った。

 一方、浜田部長は「面会制限を続ける中、どうやって患者や家族の思いに寄り添うか。人工呼吸器を付けていても、タブレットで(家族の携帯電話などと)つないで顔を見てもらうといった工夫をした」と話した。

■会見の一問一答「もう一波、来るのでは」

 県立淡路医療センターの野村哲彦血液内科部長、浜田啓子看護部長の一問一答(要旨)は次の通り。

 -なぜ4月以降、島内でも急に感染者が増えたのか。

 野村部長「人の動きと、変異株ウイルスの両方の要因がある。1月の成人式が延期になり、2月もイベントは少なかったが、3月以降は歓送迎会などで飲食の場が増えた。また、個人的な印象だが、従来株だと家庭内の広がりが3~4割にとどまっていたのが、変異株だと一気に感染が広がる」

 「何とか今回収まったのは、大型連休に皆さん、とどまってもらえたのかなと。島外の観光客から広がっている感じではない。ホテルとかでクラスター(感染者集団)を聞かない。たいてい、知っている人同士。そこでマスクを外す場面が危ない。知っている人だから大丈夫という意識は、甘い」

 -対応した看護師の状況は。

 浜田部長「ストレスのかかる状況が続いた。看護師は、応援で違う病棟に行く場合にも不安な気持ちになるが、全体で協力しながら機能してくれた。メンタル面のサポートも重視した」

 -今後の感染状況をどう見るか。

 野村部長「諸外国の状況を見れば、ワクチン接種が進めば流行は収まると考えられるが、もしかしたら、もう一波来るのではないか。まだ2回接種を終えている人は少ない。そんな中で緊急事態宣言が解除されると、また増えるリスクがある」

 -市民に呼び掛けたいことは。

 野村部長「この1年、十分、大変な思いもしてきたし、お店などもつらいと思う。ただ、一番感染が広がりやすいのは、飲食などでマスクを外す場面。大変な状況は続くが、接種が秋までに増えて進んでいけば、通常の生活も見えてくる」

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