2月27日告示、3月6日投開票の兵庫県洲本市長選に立候補予定の上崎勝規元副市長(66)と氏田年行元市議(53)が19日、それぞれの事務所で会見を開き、公約を発表した。人口減少が進む市内の活性化や子育て支援策で独自色をアピール。淡路島1市の推進については姿勢が分かれた。(吉田みなみ)
■元副市長・上崎勝規氏
上崎氏の公約は、活力とにぎわいへの未来投資▽大切な子どもたちへの未来投資▽安全安心への未来投資-の3本柱を掲げた。
活力の創出に向けては、「特産品のブランド化を進める」「民間事業者との連携を進める」と強調した。子育て支援へは、保育所園の「待機児童をなくす施策が必要」とした。情報化社会に取り残されない教育も挙げた。
安全安心については、災害に備えるため、ため池や海岸線などの「ハード整備」に加え、「人のネットワークづくりを行政として仕掛けていく」と述べた。
淡路島1市は公約で触れず、記者の質問に「将来的に進めるべきだが、行政サービスの低下も招く。市民の意見を聞く」とした。
■元市議・氏田年行氏
氏田氏の公約は、淡路島1市の推進▽保育料の無料化▽給食費の無料化▽市内既存企業の新規事業支援▽新エネルギー事業への支援▽複合災害への備えの強化▽高齢者・障害者の移動支援-の7本柱。
現市政の「財政健全化などは踏襲する」とし、「子育て環境を改善する」と訴えた。好調なふるさと納税寄付金を、0~2歳児の保育料と小中学生の給食費の無料化に充てるとした。
また若者のUターン就職を増やすため、「市内の既存企業が雇用創出のために実施する新事業を支援したい」とした。
淡路島1市については、「これまで具体的な議論がなされてこなかった。将来的な合併に向け、本格的な議論を始める」とした。
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洲本市長選を巡っては昨年11月、3期目の竹内通弘市長が任期満了で退任する意向を表明した。これまでに上崎、氏田両氏のほかに立候補の表明者はいない。12年ぶりに新人同士の対決となる見通し。(立候補予定者は五十音順)
