渦潮(うずしお)で知られる鳴門海峡を挟む兵庫県南あわじ市と徳島県鳴門市の飲食店や宿泊施設が連携し、開発を進めてきたご当地グルメの新メニューが完成した。両市の計25店で、鳴門海峡で取れる海産物などを使った30品の販売が始まった。(西竹唯太朗)
鳴門海峡の魅力を発信するため両市が昨年から取り組む「広域観光ブランディング事業」の一環。南あわじ市によると、観光客を対象に両市がそれぞれ過去に行ったアンケートで、両市の特産が海産物とのイメージは低かったといい、知名度を高めようと企画した。
海峡産の魚介類を3種類以上使う▽南あわじのタマネギや鳴門のレンコンなど魚介以外の両市の特産品も使う-とする基準を設け、各店の料理人らは味も見た目もこだわった。
プラザ淡路島旬房海楽(南あわじ市)の「春の推し魚のマリネ新たまねぎのババロア添え」は、新タマネギ入りのババロアを養殖サクラマスや天然サワラなどのマリネで彩り、ワカメも盛った。「ババロアと魚の相性抜群」と売り込む。
あわじ浜離宮別荘鐸海(同)の「漁師風鍋」は、タコやガシラなど約8種類の魚介のうま味が凝縮されたスープが特徴。パンを浸して食べることを勧める。
宿泊施設ではコースの一品としても提供。季節によって取れる魚介類が変わるため、各料理に使う魚や味付けを変える場合もある。両市は特設サイト「うずしおぐるぐる」で各メニューや店を紹介している。
