農産物の流通ルート確保を目的に、兵庫県南あわじ市-洲本市間で県などが整備する広域農道「オニオンロード」(総延長19・6キロ)で、阿万上町工区と上八木工区計約1・4キロが完成した。南あわじ市区間の14キロは全線開通し、残りは洲本市区間の約4キロとなった。(吉田みなみ)
9日に開通式があり、県や南あわじ市職員ら約20人が祝った。南あわじ市の守本憲弘市長は、南海トラフ地震への備えを念頭に、「日常生活の利便性向上に加え、災害時の輸送路確保にもつながる。効果的かつ、大切に使いたい」とあいさつした。テープカットの後、通り初めをした。
オニオンロードは、南あわじ市阿万上町から洲本市千草までを結ぶ計画で、1994年度に整備が始まった。淡路島特産のタマネギにちなんだ命名。事業費は約150億円。2003年度の完成を目指したが、阪神・淡路大震災の影響や用地交渉の難航などで工期が延びている。
今回開通した南あわじ市区間を含め、洲本市池田まで計15・8キロが通行可能となった。洲本市区間の完成は25年度の見込み。県洲本土地改良事務所整備第2課は、「残りの区間の整備を急ぐ」としている。
