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洲本市街地にある大きな赤れんがの壁
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洲本市街地にある大きな赤れんがの壁

 兵庫県洲本市街で自転車をこいでいると、民家と駐車場の間に、大きな赤れんがの壁が目に飛び込んできた。ただの塀にしては高すぎるような、古すぎるような。

 近くの厳島神社で、浦上雅史宮司(69)に事情を尋ねた。明治時代、旧鐘紡(かねぼう)洲本工場のさらに前身の淡路紡績ができた際、工場に勤める人の社宅と民間の土地を隔てる壁が建てられたという。

 100年がたち、社宅はなくなり、役目を終えた壁だけが、ぽつんと残る。「台風のときは壁のおかげで風が幾分ましやで」と隣家の女性(75)。壁が立つ土地を所有する山口俊典さん(57)は「洲本の産業都市化のきっかけになった場所を示す遺構。今後も大切に残していきたい」と話す。町の歴史への愛着がにじんだ。(荻野俊太郎)

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