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境内に設置した「はじまりの鐘」を鳴らす奥本憲治宮司と主人公「マル」のぬいぐるみ=諭鶴羽神社
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境内に設置した「はじまりの鐘」を鳴らす奥本憲治宮司と主人公「マル」のぬいぐるみ=諭鶴羽神社

 神戸新聞で連載した創作童話「かなしきデブ猫ちゃん」で、作中に登場する鐘を模した「はじまりの鐘」が、兵庫県南あわじ市灘黒岩の諭鶴羽神社境内にお目見えした。物語で主人公の雄ネコ「マル」が訪れた同神社。鐘はマルの「参拝記念」として設置し、訪れた人に親しまれている。

 「デブ猫ちゃん」は愛媛新聞での連載を経て今年4月、兵庫県に「上陸」。神戸新聞の土曜日朝刊で全36回掲載した。マルが地域性豊かな「兵庫五国」を冒険する内容で、うち終盤の3回が同神社を舞台にストーリーが展開した。

 作中でマルは、願いごとをかなえるため淡路島で最も高い諭鶴羽山(608メートル)を登り、頂上付近の同神社を訪問。鐘は、下山するマルを送り出す際、ネコの神様が鳴らす場面で登場した。

 実際の神社に鐘はなく、奥本憲治宮司(61)が「読者が訪れたとき、鐘がないとさみしい」と新たに作ることにした。さらに、「江戸時代には境内に鐘が存在したとされる文献があり、縁を感じた」とも話す。

 新たな鐘は、高さと幅がそれぞれ約30センチの真ちゅう製。童話のサブタイトルに合わせて「はじまりの鐘」と命名した。毎春、護摩行を行う境内の広場に設置した。作中でも護摩の炎にマルが三つの願いごとを祈る場面があるため、「3回鳴らして」と記した案内板も設けた。

 奥本宮司は「読んでいない人も鐘を鳴らし、興味を持ってもらいたい」と話す。「デブ猫ちゃん」兵庫編は来春から第2弾の掲載を予定している。

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