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20年前のタイムカプセルを開封する成人式の元実行委員=南あわじ市立図書館
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20年前のタイムカプセルを開封する成人式の元実行委員=南あわじ市立図書館

 兵庫県南あわじ市福良甲の同市立図書館で、旧南淡町時代の2003年の成人式で残したタイムカプセルの開封があった。当時の新成人が20年後の自分や家族、友人に宛てた手紙が入っていた。40歳になった元実行委員8人が中庭の地中から掘り出し、感慨に浸った。

 03年は、重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行やテロの頻発など不安な世界情勢の一方、阪神タイガースが18年ぶりのリーグ優勝を決めるなど明るいニュースもあった。タイムカプセルは縦38センチ、横43センチ、高さ13センチの金属製。式典後の記念パーティーで書いた手紙だった。今月4日に開封した。取り出した手紙を当時の出席者約200人に郵送した。

 元実行委員長で、同市で水産物の仲買をする窪田耕一さん(40)は、自分に宛てて「かつての仲間と今でも仲良くやっていますか」と書いていた。20歳のときの自分と、17歳になった子どもを比べ、「当時は明確な夢なんて持っていなかったが、今の若者はインターネットで多くの情報に触れ、いろいろ考えている」と話す。

 旧南淡町は05年、周辺3町と合併して南あわじ市になった。窪田さんは仕事について、「漁獲量や漁師の数が減少し、思うようにいかない時期もあったが、魚の加工にも力を入れて軌道に乗せてきた。子どもに父親の背中を見せないと、と思うようになった」と力を込める。地元の仲間とは今も一緒に酒を飲む仲で、「好きだったパンクロックをカラオケで歌う。手紙に書いた思いはかなえられたかな」という。

 一方、同市の会社員(40)は、当時の友人から未来の自分に宛てて手紙を書いてもらったという。「お互いに家庭を持ってから、淡路島内にいてもなかなか会えていなかった。手紙を読んで、気持ちでつながっているんだと思えた」と話した。

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