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ナガエツルノゲイトウの駆除作業に当たる参加者=洲本市五色町都志米山
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ナガエツルノゲイトウの駆除作業に当たる参加者=洲本市五色町都志米山

 農業などに深刻な被害を及ぼす外来水草ナガエツルノゲイトウの駆除作業が、兵庫県洲本市五色町都志米山の本田池であった。これまでに水面に広がる水草の駆除はおおむね完了し、今回は再繁殖を防ぐため、池の底に遮水シートを張る作業などに、地元住民らでつくる「淡路米山ため池保全ネットワーク」のメンバーらが取り組んだ。(西竹唯太朗)

 ナガエツルノゲイトウは南米原産の多年草。わずかな根や茎の節から再生できるほど繁殖力があり、水路が詰まる原因になる。乾燥に強いため、陸上でも枯れず、田畑に入り込んだ場合は土中の栄養素を奪い、作物の成長を阻害する。一般的な農薬では駆除するのが難しいという。

 本田池(約2700平方メートル)では2020年に初めて水草の存在を確認。翌年春から駆除を続けてきた。

 月1回ほどのペースで地元住民らが集まって作業。一時は池の全面を覆っていた水草を、2年近くかけて取り除いた。

 一方で、池の底に残る水草の一部から再び大繁殖する可能性は高い。住民らは駆除の大詰めとして、シートを設置することで内部の空気と水の流れを遮断し、土中の根や茎の節を腐らせて死滅させようと計画。今回は、あらかじめ水を抜いた池底に幅約2メートルのシートを設置し、再び池に水を戻した。

 今後は腐食を待つ傍ら、水面に浮いてくる水草の回収に目を光らせる。本田池での全ての駆除作業が終了するのは夏ごろの見込み。

 池周辺では、既に水草の繁殖が確認された水田もあるといい、同ネットワークの岡本賢三会長(61)は「水草が個人の所有地にまで広がり、一団体としてできる範囲に限界が来ている」と深刻な表情。「行政機関が音頭を取るべきだとの声も上がっている。どのように水草の増殖をとどめられるか、思案していきたい」と話した。

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