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淡路島の古民家を拠点にドキュメンタリー映画を製作する田中貴大さん(左)と岩崎靖子さん=洲本市
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淡路島の古民家を拠点にドキュメンタリー映画を製作する田中貴大さん(左)と岩崎靖子さん=洲本市
「種まいて水やって 自然栽培パーティ!」のチラシ
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「種まいて水やって 自然栽培パーティ!」のチラシ

 兵庫県淡路島を拠点にドキュメンタリー映画を製作している洲本市の田中貴大さん(31)、岩崎靖子さん(48)夫妻が、最新作「種まいて水やって 自然栽培パーティ!」を14日から、同市本町4の映画館「洲本オリオン」で上映する。障害者福祉の現場に農業を取り入れる「農福連携」の活動に密着した。20日まで過去に作った6作品も合わせて公開する。(内田世紀)

    ◇

 京都府出身の岩崎さんは大学卒業後、会社勤めを経て映像作家に転身。2005年、ドキュメンタリー映画監督としてデビューした。

 植物状態と思われた患者が奇跡的な回復を遂げる「僕のうしろに道はできる」や、赤字にあえぐ老舗ホテルの復活劇「日本一幸せな従業員をつくる!」など約10作品を次々と発表。全国で自主上映し、延べ約20万人を動員した。一部の作品は文部科学省の選定を受け教育現場でも活用されている。

 田中さんは北海道出身。洞爺湖町の農業生産法人で農薬や肥料に頼らない自然栽培に取り組んでいた15年、その現場を取材した岩崎さんと出会い結婚した。

 その後は共同で監督を務め、映画を製作、配給する会社を設立した。仕事を本格化させるため「都市部や空港に近く自然豊かな場所はないか」と移住を模索。18年、生まれて間もない長男と3人で同町から淡路島へ移り住み、改修した古民家で暮らす。

 「種まいて-」はその頃から4年半、取材を続けた作品。愛知県豊田市で始まり、全国に広がった農福連携の取り組み「自然栽培パーティ!」の現場を訪れ、丹念にカメラを回した。障害者が働く場を得て変化していく様子や、支援する地域住民の活動などを記録。自然の摂理と向き合い、受け入れることの大切さを訴える。

 「農福連携は淡路島にとっても重要な課題。福祉関係者にぜひ見てほしい」と田中さん。岩崎さんは「幸せに生きるためにはどうすればよいかを考えながら、映画を作っている。人間と自然、障害者と健常者などが共生できる社会を実現する一助になれば」と話す。

 上映スケジュールは、洲本オリオンのホームページで。一般1900円など。14、16、20日に田中さんや岩崎さんの舞台あいさつを予定する。

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