神戸市須磨区で2022年、当時在籍していた専門学校を燃やそうとしたとして、非現住建造物等放火未遂の罪に問われた朝来市の無職の男(24)の判決公判が27日に神戸地裁であり、入子光臣裁判長は懲役2年8月(求刑懲役3年6月)を言い渡した。
判決によると、同年7月6日午後10時~翌7日午前5時ごろ、同市須磨区の専門学校でガソリンや灯油をまいてマッチで引火させ、校舎を燃やそうとした。
入子裁判長は判決で、男はガソリンを執務室内にまき、多量の灯油を階段全体にまいて火をつけたが、灯油をまく間にガソリンが揮発するなどして未遂にとどまったと指摘。「一歩間違えるとより重大な火災に発展した」と非難した。
男は公判で、教員からの叱責に腹を立てたことなどから「学校の機能を停止させようと思った」と事実関係を認めた。京都アニメーション放火殺人事件に触れ「復讐にはこういう手段があるのかと影響された」と供述していた。