兵庫県知事選
6月15日告示 7月2日投開票
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支援者から贈られたタイを手に笑顔を見せる井戸敏三氏=2日午後8時11分、神戸市中央区三宮町2(撮影・大山伸一郎)
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支援者から贈られたタイを手に笑顔を見せる井戸敏三氏=2日午後8時11分、神戸市中央区三宮町2(撮影・大山伸一郎)

 多選批判は盤石の組織戦を揺るがした。2日投開票された兵庫県知事選。現職井戸敏三氏(71)が新人3人を退けたが、得票数は前回の選挙を大きく下回り、勝谷誠彦(まさひこ)氏(56)に迫られた。4期16年の経験を踏まえた挑戦を「長過ぎる」と批判され、陣営はかつてない危機感の中で5選にこぎつけた。選挙戦で「長さより中身」と訴え続けた井戸氏。県民の審判と向き合い、歴代最長の5期目を歩み始める。

 午後8時すぎ。「当選確実」の報を受けた井戸氏が、神戸市中央区の事務所前に現れた。

 支援者の拍手に右手を上げて応えたが、口元は引き締めたまま。マイクを握り、「選挙を戦っている本人は状況がよく分かりませんけれども、大変、厳しい厳しい戦いであったと言われてきました」。何度も頭を下げ、お礼の言葉を重ねた。

 陣営関係者の一人は「予想以上の攻勢を受け、支持を広げるのがこれまでになく難しかった。手放しで喜べない」と打ち明ける。

 対立候補から激しい批判を受けた多選。有権者の抵抗感も想像以上に強かった。陣営は神戸市や阪神地域で集中的に電話で投票を呼び掛けたが、選挙に関心がある層でも多選には難色を示す人が多かったという。

 自民、民進、公明、社民の県組織の支援を受けた組織戦も、当初は一枚岩ではなかった。井戸氏の立候補が不透明だった昨年、県議会の与党会派の一部に「5選は長過ぎるのではないか」との声がくすぶった。公明は多選候補の支援を制限する党方針から、知事選で初めて県本部推薦にとどまった。

 それでも、各種団体、個人から過去最多となる約12万5千の推薦書を集め、後援会組織は県内全域に72支部を張り巡らせた。陣営や各政党の誰もが選挙戦は盤石だと思っていた。

 分岐点は、他陣営の電話調査で井戸氏不利の結果が出ているという序盤の情報だった。「このままでは危ない」。強い逆風が組織の意識を変えた。

 自民県連や県議団幹部は、党県議らに何度も「檄文(げきぶん)」を発し、街頭演説や個人演説会などの活動に、一人一人がより積極的に関わるよう指示。中盤には自民、民進、公明3党が合同で対策会議を開き、引き締めを図った。終盤の個人演説会は連日、動員された聴衆で会場があふれた。目を覚ました組織の力が、なんとか勝利をたぐり寄せた。

 「人口減少社会を迎える中で、高齢者の生きがいづくりや若者の就職支援など、兵庫の活力や元気を持続させるための具体的な施策を進めていきたい」。井戸氏は選挙戦で何度も繰り返してきた言葉を、改めて強調した。

 かつてない厳しい評価を受け、5期目に臨む。神戸新聞社の出口調査では、過去4期16年の県政への評価について、約4割の人が「どちらとも言えない」「分からない」と答えた。

 選挙戦で「(任期の)長さではなく、中身で勝負するのが知事だ」と訴えた通り、井戸氏は成果で応えなければならない。(斉藤正志、小川 晶)

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