来住文男氏
来住文男氏

 社民党は7日、今夏の参院選兵庫選挙区(改選数3)に、公認候補として元JR東海社員の新人来住(きし)文男氏(65)を擁立すると発表した。1996年の社民党結党以降、同選挙区に公認候補を立てるのは初めて。

 来住氏は姫路市生まれで平安高校(京都市)を卒業後、旧国鉄を経て87年にJR東海に入社し、今年2月に退職。旧国鉄労働組合では役員を歴任した。

 来住氏は7日、神戸市内で会見し、JR加古川線などのローカル線廃止反対を公約に掲げると説明。「職場でのパワハラ対策など労働問題にも焦点を当て、『希望を運ぶ政治』をスローガンにしたい」と語った。

 党兵庫県連によると、他党との連携が実現しなかったことなどから独自候補を立てたという。福島瑞穂党首は国会内で会見し「注目選挙区の兵庫で何としても勝ち抜きたい」と述べた。

 兵庫選挙区では自民党現職の加田裕之氏(54)と公明党現職の高橋光男氏(48)が改選を迎える。現時点では高橋氏のほか、日本維新の会の吉平敏孝氏(44)、共産党の金田峰生氏(59)、国民民主党の多田ひとみ氏(45)、れいわ新選組の米村明美氏(65)、参政党の藤原誠也氏(36)、無所属で前明石市長の泉房穂氏(61)の新人6人が立候補を表明。政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)も立候補の意向を示している。(井上太郎、末永陽子)