日本出版販売本社が入るビル=6日午後、東京都千代田区
 日本出版販売本社が入るビル=6日午後、東京都千代田区

 人工知能(AI)開発を手がける米アンソロピックに取次大手の日本出版販売(日販)が書籍を大量に販売していた可能性があるとして、出版社でつくる「日本書籍出版協会(書協)」が、日販グループホールディングスに事実確認を求める質問状を送っていたことが6日、分かった。

 アンソロピックは書籍をAI学習に用い、裁断してスキャンした後は廃棄処理しているとみられ、出版社側に懸念が広がっているという。

 アンソロピックを巡っては、米国で起こされた著作権に関する訴訟の裁判資料に、「Nippan Japan」からの書籍購入の交渉過程が記されていた。

 出版関係者によると、質問状は9月17日付で、販売した書籍に書協会員社の刊行物が含まれているかを明らかにすることや、版元の許諾を得ずに海外の事業者に書籍を大量に販売することへの見解を示すよう求めている。

 日販は、共同通信の取材に「個別取引に関する事項は回答を差し控えている」とした上で、「AI企業の学習向け用途と認識した上で販売した事実はありません」としている。