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(6)とみさわかよの 三宮周辺工事現場(国際会館前)
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三宮周辺工事現場(国際会館前) 1998年、剪画
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三宮周辺工事現場(国際会館前) 1998年、剪画

三宮周辺工事現場(国際会館前) 1998年、剪画

三宮周辺工事現場(国際会館前) 1998年、剪画

 「切り絵」ではなく、「剪画(せんが)」と呼ぶ。カッターナイフで絵画を描く、との気概を込めて。黒と白。色や濃淡を排した画面に風景を切り取る。

 神戸生まれ、神戸育ち。だが神戸が破壊された日、そこにいなかった。関東から戻ってきたのは二年後。「愛するわが町と痛みを共有できなかった。私にとって一生引きずる負い目です」

 その負い目を埋めるかのように、震災後の神戸を描き続ける。異人館や酒蔵、商店街…。傷ついた町と、生きる人々。

 今回は一九九八年の風景七点を展示する。ビル再建や子どもたちの登下校など、そこにはさまざまな「途上」がある

 「地震や台風の被害がこれだけ続いた今、震災から復興した神戸は全国の希望になれるのでは。十年目に神戸から、光を発信したいですね」

 日々の営みが打ち砕かれたあの時
 この地に居た人々は気付いた
 心癒す音楽に 胸に響く言葉に
 それから十年という時間の中
 この地に住む人々は見てきた
 被災地を描いた絵を 震災を語る芝居を
 癒しになるしごと
 声高に言う程のこともない
 わたしたちにできる ささやかなしごと

メモ

とみさわ・かよの

 神戸市東灘区出身。群馬県立女子大卒。日本剪画協会会員・認定講師。「印象 神戸」絵画展入選。同市北区在住。

2004/12/17
 

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