論ひょうご

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 姫路に赴任して5カ月。長年、神戸に住みながら、たまに仕事で訪れる程度だったので、いろいろ発見することが多い。

 まず驚いたのがJR姫路駅周辺の変貌ぶりだ。駅から北側の大手前通りを見渡せば、正面に白亜の世界遺産・国宝姫路城がそびえ立つ。構内には最新ファッションのショップや土産物店が並び、駅前には芝生広場も。駅東では大規模な文化コンベンションセンターと総合医療センターの建設が進む。

 街中に外国人観光客があふれているのも、新鮮だった。市内の観光客数は、姫路城の「平成の大修理」を終えた2015年度をピークに減少傾向というが、外国人客はかなり増えている。

 ものづくり企業の集積ぶりも再認識した。高い世界シェアを誇る大企業から、独自技術で先端分野に挑む中小企業、伝統産業にいたるまでバラエティーに富む。個性的な酒蔵が多いのも発見だった。

 姫路経済研究所によると、播磨圏域(姫路を含む8市8町)の製造品出荷額は約5兆8千億円。市レベルでは愛知県豊田市に次いで全国2位、都道府県でいえば岐阜県あたりにほぼ匹敵する。

 「豊かなことが地域課題です」。地元金融関係者から、こんな言葉を聞いた。確かに、「豊饒(ほうじょう)の国」というだけあって、温暖で自然や地域資源に恵まれ、人も企業もあくせくしていないように感じる(自動車の運転は別だが)。

 だが、人口減少と少子高齢化で地域社会は着実に縮んでいく。中・西播磨の首長らが「持続可能なまちづくり」について話し合った際、子育て支援策や観光振興でなんとか移住や交流人口を増やしたいと、異口同音に唱えた。

 ただ、現状は神河町から市川町へ、市川町から福崎町へなどと、隣同士で移住するケースが多いという。姫路市も含め少ないパイを奪い合うのはちょっと残念だ。

 地方創生の成果が乏しい中、国は最近、「関係人口」の拡大と言いだした。都市部に住みながら地方に継続的にかかわる人を増やす方針という。移住はハードルが高いが、都市と地方を行き来しながらボランティアやイベントに参加する。それなら、双方とも身構えずに実践できるかもしれない。

 関係人口を増やすには、まず地域の魅力を伝えなければ。若者の流出先の首都圏で、「播磨」は知られていない。情報発信こそ自治体間でもっと連携した方がいい。

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