論ひょうご

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 統一地方選と参院選は、政治分野の男女共同参画推進法が施行されて初の大型選挙とあって、女性議員の増減が注目を集めた。

 兵庫県内では、小野市議会(定数16)の女性議員が4人から7人に増え、女性比率43・8%と県内トップに躍り出た。聞けば、女性7人のうち新人1人を含む4人が市が開講する「おのウィメンズ・チャレンジ塾」の受講生という。

 一体どんな「塾」なのか、

 市によると、地域の女性リーダー育成を目的に2010年度に始まった事業で、18年度までの受講生は延べ149人。女性首長の体験を聞くなどして女性が意思決定の場に参画する重要性を学び、専門家の指導で、自分の考えを理論的に話すこつなども身につける。

 社会的視点と必要なスキルを得て、女性たちが一歩を踏み出すきっかけになったのは間違いなさそうだ。10年で4人の市議誕生は大きな成果と言える。

 “進路”は議員だけではない。小野市女性団体連絡協議会会長、藤尾千秋さん(61)も受講生だった。学びを実践し、防災グループを結成するなど「自分次第で世の中は変えられる」と手応えをつかむ一方で、「学ぶほど分からないことが増えた」。今も先進的な女性グループの視察を欠かさない。

 若い世代とどうつながるかが悩みだったが、昨年再び参加した塾で、元サッカー選手の坂口恵さん(39)と意気投合した。

 坂口さんは「まず行動」が身上だ。結婚で小野に移り住み、地域の中で自分にできることを探していた。「地域とのつながり方を知る藤尾さんと出会えたことで、新しい道が開けた」と話す。

 2人で始めたのが、市内の鍬渓(くわたに)温泉で月1回開く「きすみのマルシェ」。地元住民の協力を得て、古代米を使った料理や小物などを販売する。藤尾さんが培った人脈と経験、坂口さんの行動力が融合し、地域の親子連れらの憩いの場になりつつある。

 上から「女性活躍」と言われなくても、地域に根を張り、やりたいことを探し、地域を元気にしよう、と踏ん張ってきた女性たちがいる。その思いと経験はこうして次世代に受け継がれ、それぞれの花を咲かせていくのだ。

 19年度のチャレンジ塾も7月にスタートした。30~40代の12人が応募し、新たな一歩を踏み出した。10年後、どんな形で実を結ぶのか、楽しみにしていよう。

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