明石市立天文科学館(同市人丸町)の長尾高明館長(57)が、同館から瀬戸内海に沈む太陽を撮影していたところ、太陽がアンテナ塔と重なり、パンダの顔のような図柄が浮かび上がった。偶然の結果だが、愛らしい一枚が同館職員らの間で話題となっている。
水平線に入る太陽が、同館の位置から観察できるのは毎年、春と秋の2カ月間程度。長尾館長は9月下旬から連日、瀬戸内海にカメラを向けていたが、雲がかかって、うまく撮れなかった。
今年最後のチャンスは今月12日だった。しかし、美しいオレンジ色の太陽は、同市樽屋町にあるNTT西日本のアンテナ塔と重なってしまった。それでも、撮影を試みると、あかね空に、目の部分が丸くくりぬかれたパンダの顔が現れた。長尾館長は「太陽は理論上、年に2日しかこの位置に来ない。一生に一度しか撮れないかもしれない写真」と驚いている。(金山成美)