神戸市は今夏、一部の学童保育施設で夏休み期間だけの利用を認める。通年での利用を原則としてきたが、「小1の壁」を背景とする共働き世帯のニーズを踏まえて運用を見直した。手始めに20施設で導入し、2025年度からは人員確保などを進めて対象施設を拡充する方針。
放課後時間の小学生を受け入れる学童保育は市内9区の児童館や公立校、民間施設で250施設ある。20年度に1万5869人だった利用者数は24年度に1万9206人に増加。21年に1177万世帯まで増えた共働き世帯と歩調を合わせるように右肩上がりが続く。
市が昨年12月~今年1月に行った子育てに関する意識調査で、学童保育に望む新たなサービスを尋ねた結果、回答者(1834人)の57・6%が「夏休みなど長期休暇のみ受け入れてほしい」との意見だった。市は子育ての利便性を高めるために期間限定の利用を認め、児童数に余裕がある20施設で受け入れ始める。
施設の内訳は灘区=2▽中央区=1▽兵庫区=2▽長田区=1▽須磨区=1▽垂水区=3▽北区=4▽西区=6。東灘区では本年度に追加で受け入れ可能な施設はなかったという。市は今後、人材の確保や施設の拡充に向けた予算措置を検討し、受け入れ先を増やしていく方針。
受け入れ施設の詳細は市ホームページ参照。利用の可否については各施設に問い合わせる。(金 旻革)