兵庫県知事選が最終盤に入った。4候補の陣営幹部に、これまでの手応えや今後、有権者に何を訴えていくかなどを聞いた。
■中川暢三候補 自治体経営の経験生かす/選対 橘美沙広報部長(ITコンサルタント)
-現県政の評価は
「阪神・淡路大震災からの復興事業などは一定評価する。ただ、財政再建は4期16年かけても達成できていないのに、5期目にできる訳がない。社会情勢が目まぐるしく変わる中、多選・高齢を認めてしまえば、東京・大阪からさらに後れを取ってしまう」
-訴えの中心は
「政策本位の選挙を進めてきた。県庁の業務効率化と2万円の減税、市町への分権を進めるなど公約の訴えが中心だ。フェイスブックやツイッターなどの会員制交流サイト(SNS)のほか、ユーチューブに公約や人柄を紹介する動画を約40本投稿し、SNSを使い慣れている30~40代の女性や無党派層への支持拡大を狙った」
-中川候補のアピールポイントは
「大企業の管理職と、加西市長、大阪市北区長としての自治体経営という両方の経験がある。一方で特定の支持団体がないので、しがらみがなく公約を実現できる実行力がある」
-9度目の立候補。選挙好きとの評もあるが
「行政のあしき常識を変えるために選挙を通じて政策を提案してきた。だが、候補者とゆかりのない場では選挙は出ていない。一人でも多くの有権者が投票し、政治に興味や関心を持ってもらうため、中川候補は私費をなげうって戦ってきた」
-最終盤はどう動く
「後半から選挙カーでの訴えにも力を入れ、但馬や丹波にも足を延ばしている。これからは有権者の集まる神戸・阪神間を中心に演説をする予定。厳しい情勢だが、愚直に一人でも多くの有権者に中川候補の主張を訴えていくしかない」(聞き手・井上 駿)