カステラ、和洋菓子を製造・販売する老舗「文明堂」のキャッチコピーがSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのは北白川かかぽさん(@kakapo_research)が「1と3は分かるけど、2はなんなんだ」と紹介した同社のグッズ。
カステラ、黒電話、3時を指した時計のイラストにそれぞれ「1」「2」「3」の数字が振られたこのグッズ。
昭和世代の方ならずぐおわかりになるだろうが、これは全国の文明堂各社のテレビCMで歌われた「カステラ一番、電話は二番、三時のおやつは文明堂」というフレーズにちなんだもの。
SNSユーザー達から
「カステラ一番電話は二番、三時のおやつは文明堂という古のCMソングがありましてのう……そう言い残すと老人は塵となって消えた」
「文明堂に電話で注文するするときは交換手に2番って伝えるんです。 つまり電話番号(市内局番)が1桁。」
「うちの実家、6番だったよ 子どものころは交換手のお姉さんがつないでくれた 市外通話は特別だった 町内に電話するときは『〇〇さんのおうちをお願いします』じゃなくて『○番お願いします』って言ってた すぐ自動の機械に代わったけどね 当時、手回し電話機でした」
「電話が鳴っていてもカステラが一番だから無視して食べ続ける。それくらい美味しい だと本気で思ってた..」
など数々のコメントが寄せられている今回の投稿について北白川さんにお話を聞いた。
ーーこのグッズは?
北白川:文明堂さんのおやつカステラです。パッケージが可愛いなと思い、スーパーで購入しました。
ーー「2」の意味がわかったご感想を。
北白川:イラスト謎解きかなと思って、解明しようと頑張って考えていたのですが全然解き明かすことができませんでした。Xに投稿してみたらCMソングだったということが分かり、これはいくら頑張っても答えにはたどり着けなかった…!となりました。
ーー投稿に大きな反響がありました。
北白川:私の投稿が「2はなんなんだ」という曖昧なものだったため、そもそもイラストが何か分かっていない…つまり黒電話を知らないといった説も出ていておもしろかったです。また「電話は2番」の由来が交換手がいた時代に文明堂さんに電話をするとき、伝える番号が2番だったということも知れて、とても勉強になりました。ちなみに、Xでアンケートを取ってみたところ、CMソングの認知度には世代差だけでなく、地域差もありそうだということが分かったので、その点も興味深かったです。
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今は文明堂のキャッチコピーとして有名なこのフレーズだが元々は、戦前に「肉は一番」「電話は二番」など電話番号にちなんだキャッチコピーで成功していた大阪のすき焼き店・本みやけを模倣したもの。一時は銀座、新宿、日本橋、麻布、渋谷にあった東京5店舗すべてが加入者番号「0002」を獲得し、「カステラは一番、電話は二番」というキャッチコピーをことあるごとに打ち出し現在に至る。現在は以前ほど頻繁にCM放送はされていないようだが、みなさんは文明堂のCMをご覧になったことはあるだろうか?
なお今回の話題を提供してくれた北白川さんはSonyMusic VEEに所属し科学と人を繋ぐバーチャルサイエンスコミュニケータとして活動。先日、YouTubeで IOSYSさん作曲のサイエンスソング『スタディ・ナイト・フィーバー』MVが公開されたばかりなので、ご興味ある方はぜひチェックしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)