10月14日から、JR西日本の宝塚線、JR東西線、学研都市線にて、オールロングシート車による「快速うれしート」が登場しました。「快速うれしート」は一部の快速列車に設定されている有料座席サービスです。オールロングシート車による有料座席サービスの現状を探るべく、JR東西線の「快速うれしート」に乗車しました。
■JR西日本が提供する快速の指定席サービス
「快速うれしート」は先述したように有料座席サービスですが、簡単に書くと指定席サービスです。1両のうち、1区画を指定席「快速うれしート」と定め、利用には事前に指定席券の購入が必要です。「[快速 うれしート]チケットレス指定席券」であれば、プラス300円で利用できます。
今まで、「快速うれしート」の設定がある車両は、転換クロスシートでした。今回、宝塚線、JR東西線、学研都市線では、オールロングシート車の「快速うれしート」が登場しました。つまり「ロングシートの有料座席が誕生した」というわけです。
■予約でつまずいたロングシートの「快速うれしート」
JR東西線の「快速うれしート」に乗車するために、事前にチケットレス指定席券を購入しました。しかし、私は購入時にミスを犯してしまい、空席表示にもかかわらず、購入できませんでした。
調べてみると、座席配置の欄で間違って存在しない座席を選択していました。ここでは「座席表から選ぶ」を選択することをおすすめします。いずれにせよ、無事に尼崎駅から京橋駅までの「[快速 うれしート]チケットレス指定席券」を購入できました。
■慣れにはまだ時間を要するか
尼崎駅から17時01分発の快速木津行きに乗車しました。「快速うれしート」がある車両は最後尾の1号車の一番後ろのエリアです。有料エリア内のドア前と、有料エリアと一般エリアの境には、「快速うれしート」を示す暖簾がありました。
暖簾をくぐると、目の前には普通のロングシートが並び、一般エリアとほとんど変わりません。唯一異なるのは、荷物棚に指定番号のシールが貼られていること。ロングシートであっても、指定席車両であることを主張しています。
尼崎駅発車時は私を入れて2名の利用でした。他の一般エリアは座席が8割ほど埋まっている感じです。快速列車ではありますが、JR東西線内は各駅に停車します。どの駅でも、有料エリア内にあるドアから車内に入り、暖簾を見て指定席であることに気づき、急いで一般エリアに向かう乗客を見かけました。
「快速うれしート」の新たな利用者は御幣島駅から1名、大阪天満宮駅から1名の計4名。有料エリア内は立席も禁止のため、足下の開放感がたまりません。一方、座り心地はいたって普通のロングシートです。
17時20分に京橋駅に到着。ここで一気に乗客が増え、一般エリアでは立席客が目立ちました。
乗車した快速は、京橋駅から松井山手駅までは29分、京田辺駅までは37分、木津駅までは62分を要し、着席需要はあるといえます。「快速うれしート」は定期乗車券プラス300円で利用できるため、利用価値はあると思います。
(まいどなニュース特約・新田 浩之)
























