記事特集
阪神・淡路大震災直後の街の様子を市民がビデオカメラで収めた映像を、神戸市長田区の神戸映画資料館(安井喜雄館長)が収集し、DVDにまとめた。十六日から常時、館内のブースで視聴できる。同館は「震災の悲惨さや被災者の苦労を、震災体験のない世代に、映像で語り継ぎたい」と視聴を呼び掛けている。(金 慶順)
DVDに保存されたのは、市民から寄せられた映像データ十一作品と安井館長が撮影した16ミリフィルム一本。
今年一月、市民が撮影した映像の上映会を開催。その後、上映会に参加できなかった人から「見てみたい」との声が相次ぐなど反響が大きかったため、集まった映像を記録として保存し、公開することにした。
神戸市長田区の郵便局に勤めていた男性が震災から数カ月後、同僚の一日の配達作業を通して閑散とした街並みを撮ったものなど、市民の目線や足取りを生々しく描いた映像がそろっている。
田中範子支配人(39)は、上映会を実施した際、「『あのときは大変だった』ということは漠然と覚えているが、具体的な風景はもう忘れていた。それを思い出した」などの声を参加者から聞き、「映像の力を知った」という。
映像はいずれも一本十分前後。同資料館の利用は年間千五百円、一日百円。午前十時半-午後六時。水曜定休。神戸映画資料館TEL078・754・8039
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