明石

  • 印刷
43年の歴史に幕を下ろす明石スイミングスクール。新型コロナウイルス感染防止対策でフェースシールドをつけたインストラクターが指導する=明石市二見町西二見
拡大
43年の歴史に幕を下ろす明石スイミングスクール。新型コロナウイルス感染防止対策でフェースシールドをつけたインストラクターが指導する=明石市二見町西二見
大勢の子どもたちで活況を呈した開設当初の教室の風景=1980年撮影(明石スイミングスクール提供)
拡大
大勢の子どもたちで活況を呈した開設当初の教室の風景=1980年撮影(明石スイミングスクール提供)

 子ども向け水泳教室として1978(昭和53)年に誕生した「明石スイミングスクール」(兵庫県明石市二見町西二見)が3月1日に営業を終了し、43年の歴史に幕を下ろす。施設の老朽化に加え、新型コロナウイルスの影響で会員が激減し、やむなく閉鎖を決めた。まだ泳げ慣れない初心者から泳法を指導し、地域の高齢者の健康づくりにも貢献。1万8671人に上った会員が親しんだ水泳スクールが静かにその役目を終える。(長沢伸一)

 同スクールによると、施設は78年10月、二見町の有志の手で開設。全国各地に水泳スクールが広がった時期で、市のスポーツ振興を目指して整備されたという。温水プールにサウナ室があり、当時としては最新の設備を誇った。

 2年後に資金繰りが悪化し、施設のある土地を担保に運営資金を確保。発起人の一人だった故西口藤雄さんが代表に就任し、経営改善と指導者のスカウトに力を入れた。

 80年代後半の最盛期、会員数は約2千人に上った。当時は明石市内を中心に同県加古川市や播磨、稲美町から小中学生が集まり、バス3台走らせて送迎した。「子どもの居場所をつくる」を目標に、自閉症やてんかんのある子どもの受け入れにも取り組んだ。

 95年の阪神・淡路大震災以降は景気の悪化や少子化、指導の中心を担った職員の退職などが影響し、会員数が2002年まで毎年100人以上減少する苦境に立たされた。経営悪化で人件費の削減などを余儀なくされたが、会員一人一人のニーズや能力に応じたきめ細かな指導に徹し、近年まで会員数は500~600人を維持してきた。

 ところが昨春からの新型コロナウイルスの感染拡大が追い打ちを掛けた。会員は瞬く間に90人減に。3密を避けるため、プールから上がった利用者が体を乾かすサウナ室の使用は禁止。換気のため窓を開放した更衣室で寒さに震える子どもらの姿が目につくようになった。会員の2割ほどを占める成人会員は高齢化が進み、新型コロナの重症化リスクへの対応も迫られていた。「会員の安全を担保できない以上、営業は継続できない」。1月下旬に区切りをつけることを決めた。

 地域には親子2世代、祖父母を含む3世代で通ったという住民も。同スクールの副代表を務める西口和也さん(41)は「私が生まれる前から続いてきた場を続けたかった。子ども向けのスイミングスクールとして地域に根付いてこられたのは誇り」と残念がる。

 最終日となる3月1日まで午後1時~同7時半の通常営業を続ける(28日は休業)。新型コロナの影響を考慮し、特別なセレモニーなどは行わないという。

明石
明石の最新
もっと見る

天気(2月26日)

  • 9℃
  • ---℃
  • 50%

  • 9℃
  • ---℃
  • 20%

  • 10℃
  • ---℃
  • 50%

  • 10℃
  • ---℃
  • 50%

お知らせ