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住宅地を高潮被害から守るために建設された、約600メートルにわたる堤防=明石市岬町
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住宅地を高潮被害から守るために建設された、約600メートルにわたる堤防=明石市岬町
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 兵庫県の播磨灘に面する東播海岸明石西外港地区で、高潮による被害を防ぐための全長約600メートルにわたる堤防が完成し、28日に式典があった。地元関係者らは新たな施設を心強く感じると同時に、引き続き高潮などへの防災意識をしっかりと持ち、避難行動につなげる大切さを確かめ合った。(長尾亮太)

 神戸市垂水区から同県播磨町にかけて延びる東播海岸では、台風などで浸食や高波被害がたびたび発生。明石浦漁港がある明石西外港地区では、海沿いまで迫る住宅地を高潮被害から守るため、国が2018年7月に堤防建設を始めた。直後の同年8月に到来した台風21号では漁港の敷地内まで高潮が押し寄せたため、土のうを積んで住宅地への浸水を警戒したという。

 姫路河川国道事務所によると、堤防の高さは地上約1・3メートルで、海抜3・5メートル。過去最大規模の高潮が発生した場合、300戸に上る家屋の浸水が想定されていたが、新たな堤防建設により防げるという。整備費は約15億円。

 式典で兵庫県の井戸敏三知事は「堤防には日常生活と産業を守ってほしい」とあいさつ。国土交通省の幹部は「堤防により安全性は格段に上がるが、施設だけでは防げない災害が発生することを忘れてはならない」と述べ、引き続き防災意識を持つことの大切さを強調した。

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