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独自に考案した男性用尿漏れパッドの商品化を目指す前田純一郎さん(中央)と、試作品作りなどで支えた片岡モナミさん(右)、住田博美さん=明石市内
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独自に考案した男性用尿漏れパッドの商品化を目指す前田純一郎さん(中央)と、試作品作りなどで支えた片岡モナミさん(右)、住田博美さん=明石市内
前田さんが考案した尿漏れパッド。フック状の構造と陰部を収めるポケットが特徴=明石市内
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前田さんが考案した尿漏れパッド。フック状の構造と陰部を収めるポケットが特徴=明石市内

 世の多くの中高年がひそかに悩んでいるとされる尿漏れ。長年、この悩みと付き合ってきた体験を元に前田純一郎さん(85)=神戸市垂水区=がオリジナルの男性用パッドを考案し、このほど特許庁に実用新案登録と意匠登録を認められた。試作品作りやPR用チラシ作成などで支えたのは高齢者大学校の同期生2人。平均年齢83歳の3人は「ぜひ商品化を」と意気込む。きょう20日は敬老の日-。(小西隆久)

 残尿感や頻尿など排尿トラブルに悩まされてきたという前田さん。下着に粘着シートで張り付ける市販の尿漏れパッドを日常的に使用していたが、尿を吸収するシートと接する陰部が炎症を起こすことがあった。用を足す際、張り付いたパッドが邪魔になることにもストレスを感じていた。

 「ないなら自分で作ればいい」と、パッドが張り付いたままでも用が足せるようにパッドの前面に切れ込みを入れることを思い付いた。さらに炎症を防ぐために吸収シートから陰部だけを離して収めるポケットを付け加えるアイデアもひらめいた。

 しかし、前田さんには実際に形にするすべがない。そこで高齢者大学校「あかねが丘学園」で同期生だった片岡モナミさん(72)=兵庫県明石市=に相談。女性用インナーのメーカーなどでデザイナーとして約30年勤務した経験を見込み、協力を依頼した。

 いざ試作に向けて動き出したところ、素材選びから難航。悩んだ末に「なるべく紙おむつに近い素材を」と、市販のマスクで多く使われる不織布の採用を決めた。片岡さんは「男性用なので、とにかく説明を受けた通りに作るしかなかった」と笑って振り返る。

 試作品を前田さんに送っては作り直すことを何度も繰り返した末、2018年10月、実用新案登録の申請にこぎ着け、翌19年春に特許庁に認められた。

 前田さんは、不織布マスクの鼻部分にある針金に注目。下着に張り付けるのではなく、着脱しやすいようフックで引っかける構造に改良し今年6月、2回目の意匠登録が認められた。

 次に目指すは商品化。同じく高齢者大学校の同期生で、高年クラブ会誌の編集に約30年間携わる住田博美さん(92)=同市=がPRチラシのデザインを担当した。住田さんが練りに練ったキャッチコピーは「悩める一滴に!」。前田さんが手書きしたイラストに、水滴をイメージした水色の文字を配した。

 「新型コロナウイルス後も見据え、不織布マスクを大量生産しているメーカーに売り込めれば」と前田さん。「同じ悩みを抱える高齢者たちに、ささやかな勇気と希望を与えたい」と話している。

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