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旧優生保護法の被害者支援条例案が可決し、泉房穂市長(中央)と手を握る小林宝二さん(左)、喜美子さん夫妻=明石市役所
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旧優生保護法の被害者支援条例案が可決し、泉房穂市長(中央)と手を握る小林宝二さん(左)、喜美子さん夫妻=明石市役所
旧優生保護法の被害者支援条例案が可決したことについて、泉房穂市長(右)から報告を受ける小林宝二さん(前列左から2人目)、喜美子さん夫妻=明石市役所
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旧優生保護法の被害者支援条例案が可決したことについて、泉房穂市長(右)から報告を受ける小林宝二さん(前列左から2人目)、喜美子さん夫妻=明石市役所
旧優生保護法被害者支援条例案が可決となる瞬間を見守る小林宝二さん(中央)=明石市議場傍聴席
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旧優生保護法被害者支援条例案が可決となる瞬間を見守る小林宝二さん(中央)=明石市議場傍聴席

 旧優生保護法下で不妊・中絶手術を強いられた障害者らを支援するための条例案が21日、兵庫県明石市議会で可決した。国家賠償請求訴訟の原告で同市在住の小林宝二さん(89)、喜美子さん(89)夫妻をはじめ、障害者団体の関係者らは、全国に先駆けた大きな一歩に喜びをかみしめた。

 「起立多数。よって本案は原案通り可決しました」。榎本和夫議長が採決の結果を述べると、傍聴席の宝二さんとともにその瞬間を見守っていた関係者から拍手が起こった。

 ともに聴覚障害のある小林さん夫婦は1960年に結婚。喜美子さんは程なく新たな命を宿したが、「赤ちゃんが腐っている」と言われて家族に中絶手術を受けさせられた。不妊手術までされていたことを知ったのは3年前。聴覚障害がある仲間から、障害者らに不妊手術を強いる優生保護法という法律が存在したことも教わった。

 「わたしの体を元に戻して。国が間違ったことをしたのだから謝罪してほしい」。喜美子さんの切実な訴えに反し、夫婦らが起こした国家賠償請求訴訟で今年8月に神戸地裁が出した判決は、違憲としながらも、賠償請求権が消滅する「除斥期間」を理由に請求を棄却するものだった。

 明石市が制定した条例は、旧法下で不妊・中絶手術を強いられた障害者や配偶者に支援金を支給するとともに、「障害者の尊厳を傷つける事態を二度と繰り返すことのないよう、優生思想と向き合う決意を新たにする」とうたう。

 本会議後に市役所で開かれた報告会で、泉房穂市長と固く手を握り合った宝二さんと喜美子さん。宝二さんは「皆さんの支援のおかげで条例が制定されることになり、感激している」と手話で感謝の気持ちを語った。

 泉市長は「市民が勝ち取った条例だ。この日が来たことを皆さんとともに喜び合いたい」と涙ながらに語った。

 市内の障害者団体でつくる市障害当事者等団体連絡協議会の四方成之会長は「(旧法による被害は)優生思想という人を差別する思想の中で生まれた最大の汚点。明石だからこそ、率先して支援条例を制定できた」と強調した。

 厚生労働省によると、旧法下で不妊手術を受けさせられた障害者らが約2万5千人に上るのに対し、国が2019年から支給する一時金320万円の受給者は960人(11月末時点)にとどまる。明石市は条例の支援対象者が20人前後いると推計し、市に相談するよう呼び掛けている。(長尾亮太)

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