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 兵庫県の明石市内で農作物に被害を与える害獣の捕獲数が急増している。2021年度には1月末時点で既に16年度全体の2・4倍に上ったことが市農水産課のまとめで分かった。生息数の増加のほか、特定外来生物の殺処分について市民の協力が得やすくなったことが原因とみられる。(有冨晴貴)

 同課によると、市内の捕獲数は、16年度がアライグマ50、ヌートリア10、イノシシ7の計67匹だったのに対し、21年度(1月末時点)がアライグマ90、ヌートリア60、イノシシ13の計163匹に増えた。シカの生息は確認されていない。

 アライグマとヌートリアは、生態系への悪影響が懸念される特定外来生物。市街地を含む明石市全域に生息し、住宅を汚すなどの被害も確認されている。

 同課に寄せられる目撃情報も年々増加している。兵庫県猟友会明石支部は「休耕田の増加や、都市環境に動物が適応し始めたことが原因では」と推測する。わなは同課から連絡を受けた猟友会が設置。安全面から市道などには設置できず、主に市民の協力を得て私有地に仕掛ける。捕獲できた場合は同課と猟友会に連絡し、殺処分する。

 特定外来生物を運搬したり逃がしたりすることは禁止されているため、原則その場で殺処分するしかない。「近年は外来種の生態系への影響も広く周知され、協力してくれる人も増えた」と同課。

 イノシシは、主に稲などの農作物を掘り返すなどの被害から捕獲される。大久保町松陰付近の山中や、そこから近い畑などで捕まえられるが、昨年は魚住町金ケ崎の畑で足跡を発見。姿は確認できなかったが、複数の畑が被害に遭ったという。生息域が広がっている可能性があるとして、警戒感を強めている。

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