兵庫県明石市の市役所建て替えを巡り泉房穂市長は11日、建設候補地を市が所有する立体駐車場跡地に絞ったことを明らかにした。同日行った斎藤元彦知事との協議を踏まえたもので、県立明石公園を市立とする案についても「市立化はない」と明言した。
市は2020年3月に建て替え場所を駐車場跡地に決めたが、その後、県の所有する砂利揚げ場跡地「明石港東外港地区」に建てる案もつくった。しかし、約28億円の補助金を国から受け取るためには基本設計を22年度中に終わらせる必要があった。
無償での土地提供は難しいとの知事の考えを受け、泉市長は報道陣に「お金がいるとなればしんどい。もともと市有地に建てる予定だったのですっきりした」と語った。24年度に着工し27年度の完成を目指す。
明石公園の市立化についても、泉市長は「権限移譲は渡す者ともらう者の方向が一致しないと無理。県立を続けると明言された」と語った。今月1日に庁内で発足させたプロジェクトチームは存続させ、市民にとっての明石公園のあり方を整理するという。(長尾亮太)
