兵庫県明石市で造られた日本酒や料理などが楽しめる「明石のお酒で乾杯！フェア」が行われている。市内の飲食店で「明石酒」に合う料理を提供する。２５日まで。（有冨晴貴）

　明石酒造組合の主催。新型コロナウイルスの影響でダメージを受けた、酒造会社や飲食店を活気づけるため「明石ワンチーム」と銘打った初めての取り組み。明石の海産物などを取り扱う各飲食店で、明石酒とそれに合う料理をセットで販売する。

　同組合理事長で明石酒類醸造社長の米澤仁雄（きみお）さん（６２）によると、これまでのイベントは、消費者と蔵元を直接つなぐものが多かった。しかし今回は「飲食店や卸売業の人も巻き込んだイベントにしたかった」という。

　対象の「明石酒」は、同組合に所属する茨木酒造の「来楽」や西海酒造の「空の鶴」など日本酒６種類のほか、明石ブルワリーのビールなど。江井ヶ嶋酒造のワインとウイスキー、明石酒類醸造のジンや、梅酒などのリキュールもある。

　フェアに参加する飲食店は約３０店舗で、今後も増える予定。明石タコの磯あえと日本酒や、タコの天ぷらとジン、サンマの燻製（くんせい）とワインなどセットのメニューが提供される。

　米澤さんは「コロナ禍で集まってお酒を楽しむ文化がなくなりつつある。特に若い人を中心に、友人と酒を酌み交わす喜びを味わう機会にしてほしい」と話している。参加店はホームページに掲載している。