明石

  • 印刷
草花が脳に与える効果を話す豊田正博・県立大大学院教授=明石市東仲ノ町
拡大
草花が脳に与える効果を話す豊田正博・県立大大学院教授=明石市東仲ノ町

 日常のストレス軽減に役立ててもらおうと、兵庫県立大学大学院緑環境景観マネジメント研究科の豊田正博教授(61)が話す講演会「花緑に癒やされる脳」が17日、同県明石市東仲ノ町のウィズあかしで催された。豊田教授は人間が生まれつき他の生命体をいとおしむ気持ち「バイオフィリア」を紹介し、「オフィスでも緑を見つめるネーチャーブレークを取り入れて」と語りかけた。

 県立淡路景観園芸学校(同県淡路市)で学んだ園芸療法士ら5人による「ソーシャルガーデナーズちょこ」が催し、90人が耳を傾けた。

 バイオフィリアは、米国の昆虫学者エドワード・ウィルソン氏が提唱した概念で、豊田教授は「証明は難しいが世界で受け入れられている」と説明した。

 自身が2022年度、神奈川県内の町役場で実施した研究では、職員に卓上の植物を1分間見つめてもらうと心拍数が下がる効果があったといい「ストレスは誰にでもあるが、過度になれば元に戻すことが大事。緑を目に入る場所に置いてみて」と語りかけた。

 また、淡路島の観光名所「あわじ花さじき」(同市)を例に癒やしの景観の4要素として「解放、広がり、魅了、適合性」を上げ「電柱など日常が見えず、広さを感じられ、四季の花が咲き、気が向くまま寝転ぶなどできること」と話した。

 さらに園芸作業について「草引きのように繰り返す動作が多く、要領さえつかめば無意識に手が動く感覚は気持ちいい」と話し「混ぜる、握る、すくう、注ぐなど、認知症の人でも記憶に残っている動きで取り組みやすく、没頭することはストレスを下げる効果がある」とも。「草花をめでる感覚は老若男女にある普遍的なもので、共感、コミュニケーションが生まれやすい」と語った。

明石
明石の最新
もっと見る
 

天気(12月10日)

  • 17℃
  • 11℃
  • 10%

  • 17℃
  • 7℃
  • 40%

  • 18℃
  • 9℃
  • 10%

  • 19℃
  • 8℃
  • 20%

お知らせ