兵庫県明石市出身のシンガー・ソングライターで、プロ野球オリックス・バファローズの球団リポーターとして応援歌「ＳＫＹ（スカイ）」を歌う田畑実和さんが、新曲「リリラビ」をリリースした。昨年のオリックス日本一に続き、日本が優勝したワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）では球団リポーターとして身近に感じてきた吉田正尚選手（今季からレッドソックス）が打点王の活躍。「侍ジャパンの勢いを分けてもらい、大ヒットさせたい」と意気込んでいる。（津谷治英）

　北須磨高校時代はブラスバンド部に所属した。野球部の応援ではコンバットマーチを演奏して汗を流し、早くから野球とともに歩んできた。

　２年前、オリックスのリポーターに採用された。京セラドーム大阪やほっともっとフィールド神戸で応援グッズや球場グルメ情報をアナウンスし、「ＳＫＹ」も歌う。するとチームはそれまでの低迷から一転、一昨年はパ・リーグ優勝、昨年は念願の日本一に輝いた。ファンの間では「勝利の女神」との声も上がる。

　その勢いに足並みをそろえるように昨年４月、シングル「ココロミュージカル」を発売して念願のメジャーデビュー。「オリックスとの出会いのおかげで、ミュージシャンとしても成長できた」と感謝する。

　新曲の「リリラビ」は「Ｌｉｌｙ（純白）」に「Ｌｏｖｅ　ｉｔ」を加えた造語。失恋した若い女性の切なさを表現する。アップテンポのメロディーで、田畑さんは「新たな恋へ前向きになってほしい」との思いを込めて歌う。

　新曲のミュージックビデオも同時リリース。高校時代からショッピング、グルメを楽しんだ神戸・ポートアイランドを主舞台にした映像が流れる。「大好きな神戸を代表する楽曲になれば」と抱負。４月には、市内各地で若手ミュージシャンが歌声を競うアコースティックフェスティバルＫＯＢＥへの出場も決まった。

　リポーターとして吉田選手が懸命に練習する姿も見てきた。「努力すれば夢はかなうと教えてもらった。私も歌声を磨き、飛躍したい」と話していた。