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ブルーベリーを世話するカプチーノの向所理恵さん(中央)と柿原孝司さん(右)たち=洲本市中川原町厚浜
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ブルーベリーを世話するカプチーノの向所理恵さん(中央)と柿原孝司さん(右)たち=洲本市中川原町厚浜
諭鶴羽山系のダムから引いた水でブルーベリーを育てる「馬回清流の里会」の水田泰善会長=南あわじ市八木馬回
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諭鶴羽山系のダムから引いた水でブルーベリーを育てる「馬回清流の里会」の水田泰善会長=南あわじ市八木馬回
カプチーノの畑で昨年、実ったブルーベリー=洲本市中川原町厚浜(提供)
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カプチーノの畑で昨年、実ったブルーベリー=洲本市中川原町厚浜(提供)

 大阪湾に沿って走る兵庫県洲本市中川原町厚浜の国道28号から、徒歩数分。約700平方メートルの畑で、約50鉢のブルーベリーの葉がそよいでいた。白色の小さな花がかわいらしい。

 畑は、知的障害者が働く厚浜の喫茶店「カプチーノ」が管理している。ブルーベリーは、早生種のハイブッシュ系や晩生種のラビットアイ系。7月から10月に実ができる。昨年、約30キロ収穫した。ケーキやジェラートにして店で出した。

 夏場、水を欲しがるブルーベリーだが、与えすぎると根が枯れやすい。週に数回、水やりや虫の駆除など小まめに世話した。

 カプチーノは、一般事業所への就労が難しい人を受け入れる福祉施設「就労継続支援B型事業所」に指定されている。制度の利用者10人と障害者雇用契約の店員3人に、健常のスタッフを合わせた計約20人が働く。利用者の女性(32)は畑通いが好きで、「虫がつかないように、水やりの時に鉢の隅々まで見ている。今年も実が楽しみ」と話す。

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 明石海峡大橋の開通から2年後の2000年、鶏卵販売会社を経営する柿原孝司さん(56)が、カプチーノを開店した。

 日帰りなどの観光客がどっと増えていた頃。カプチーノと並行し、観光施設にたこ焼き店などを出店する多忙な日々を送ったが、体調を崩して入院。働き方を見つめ直した。「稼ぎがあっても、周りに誰もおらず、感謝もされないのはむなしい。地元のために何かしたい」

 トライやる・ウィークで、保護者に頼まれて障害がある中学生を受け入れたのを機に、05年から障害者雇用に力を入れた。18年、B型事業所となった。仕事の内容を丁寧に説明し、調理で安全に刃物を使えるようサポートするなど、気を配って店を回している。

 果樹の畑は約10年前、それまでドッグランだった場所に設け、レモンや柿、梅を少しずつ植えた。ブルーベリーは19年から育て、夏場に取れるフルーツとして期待している。「働く子たちの経験を広げ、自立を支えたい」。柿原さんは可能性の拡大を目指す。

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 低木で比較的育てやすいというブルーベリー。淡路島で島外から移住した人が観光農園を開いたり、高齢化する集落が活性化に利用したりしている。

 同県南あわじ市八木馬回(うままわり)では、農家13軒の「馬回清流の里会」が04年から栽培する。休耕畑などを使い、集落全体で約1300鉢ある。

 島民や観光客でにぎわう市内の直売所に出し、「実が傷つきやすくて作業の手間はかかるが、収入源としてありがたい」と水田泰善会長(69)は話す。ジャムも手掛ける。シカやイノシシの獣害対策で集落と森を隔てるため伐採した木を使い、栽培用の腐葉土を作れないかとも考えている。

 「60~90代の農家同士で育成状況や困り事を共有し、交流が増えた。いろんなことに挑戦して地域を盛り上げる」と努力を続ける。(吉田みなみ)

=おわり=

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