神戸市西区の自宅に母親を監禁し、暴行してけがを負わせたとして、兵庫県警捜査1課と神戸西署は24日、監禁と傷害の疑いで、同居する次男穂坂大地容疑者(32)や長女沙喜容疑者(34)らきょうだい4人を送検した。県警は経緯を詳しく調べ、沙喜容疑者の長男が遺体で見つかった事件についても、今後関連を慎重に捜査する。
他の2人は、次女朝美容疑者(30)、三女朝華容疑者(30)。
送検容疑は、今年3月以降、母由美子さん(57)を西区玉津町居住の自宅押し入れに断続的に監禁し、6月19日ごろには由美子さんの顔や背中を複数回殴るなどして負傷させた疑い。捜査1課は、4人の認否を明らかにしていないが、取り調べには淡々と応じているという。
留置先の神戸西署から送検された大地容疑者は、警察車両に乗り込む際、集まった数十人の報道陣を一瞬見やった。カメラのフラッシュがたかれる中、後部座席で終始うつむいていた。
捜査関係者によると、由美子さんの背中には線状のあざが確認されており、県警は鉄パイプのような物で殴られたとみている。20日深夜、自宅を抜け出した由美子さんが垂水区内で保護されて事件が発覚し、県警が22日に4人を逮捕。同日夕には、5人と同居していた沙喜容疑者の長男修ちゃん(6)が自宅近くの草むらで死亡しているのが見つかった。
捜査1課によると、修ちゃんの死因は外傷性ショックとみられ、体には多数の打撲痕が確認された。県警は、家庭内で虐待された疑いもあるとみて調べる。