神戸市西区の草むらで、近くに住む穂坂修（なお）ちゃん（６）の遺体が見つかり、祖母に対する監禁、傷害容疑できょうだい４人が逮捕された事件で、祖母が閉じ込められたとされる自宅押し入れに鍵が取り付けられていたことが、兵庫県警への取材で分かった。県警捜査１課と神戸西署は、逮捕した修ちゃんの母親ら４人が、この３～４カ月の間に、数十回にわたって日常的に祖母を監禁した疑いがあるとみている。
祖母は、穂坂由美子さん（５７）。県警は２２日、監禁と、鉄パイプのようなもので由美子さんを殴るなどした傷害の両容疑で、修ちゃんの母沙喜容疑者（３４）、叔父の大地容疑者（３２）、叔母の朝美容疑者（３０）と朝華容疑者（３０）のきょうだい４人を逮捕した。
捜査１課によると、一家６人は神戸市西区玉津町居住（いすみ）にあるメゾネットタイプの集合住宅で生活。４人は、今年３月ごろから断続的に、１階の押し入れに由美子さんを監禁した疑いがある。
捜査関係者の説明では、押し入れは、体を曲げないと横たわることができないくらいの広さという。住まいの間取り図によると、１階リビングの階段下にあり、面積は１平方メートル程度とみられる。
由美子さんは、４人が不在の間に自宅を抜け出し、２０日深夜、神戸市垂水区内で車いすに乗っているところを保護された。その後の捜査で２２日夕、自宅近くの草むらでスーツケースの中から、死亡している修ちゃんが見つかった。
県警は、６人による同居生活の実態を詳しく調べるとともに、修ちゃんの遺体が遺棄された疑いも視野に捜査を進める。
