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　「傘が目に当たってけがをした」とかたって和解金名目で現金３０万円をだまし取ったとして、兵庫県警神戸西署は１６日までに、住所不定無職の男（６１）を逮捕、送検した。調べに容疑を認めている。

　逮捕容疑は５月２９日、神戸市西区内の路上で、歩いていた同市西区内の女性（６５）に「あなたが傘を畳む時に目に当たった」などと因縁をつけ、和解金名目で現金３０万円をだまし取った疑い。

　署によると、男は「目に傷がついていたら困る。病院に着いて来てもらえませんか」と話し、女性とともに眼科を訪れた。１人で診察を受けて「目に傷が入っていると言われた。私は札幌で社長をしていて今後の連絡は難しいので、ここで和解するのがいい」と提案したという。

　その後、男は手書きで和解書を作り「今後一切、お互い申し立てしない」という旨を記して女性に手渡したという。

　女性が家族に相談し、その日のうちに署を訪れて被害が発覚した。防犯カメラを確認したところ、傘が男に当たっていなかったため詐欺事件として捜査し、男を特定した。