兵庫県尼崎市で23日、自転車の男性(62)がひき逃げされ死亡した事件で、男性をはねた軽乗用車がこの前後約3分間に他にも5件の事故を起こしていたことが25日、捜査関係者への取材で分かった。ひき逃げ容疑などで逮捕された会社員の男(44)=京都府舞鶴市=の車のドライブレコーダーに映像が残っていた。
捜査関係者らによると、男の車は23日午前11時8分ごろ、尼崎市東難波町1の県道を南下中に1件目の追突事故を起こした。その後も南下を続け、3台の車に次々と追突。さらに車列を避けるためセンターラインを越えて自転車の男性をはねた後、ミニバイクにも衝突したという。
最初の事故からミニバイクの事故現場までは約2キロで、3分ほどの間に相次いで事故を起こしたとみられる。男はその約15分後、約5キロ先の市臨海部のフェンスにぶつかり止まっていたところを警察官に確保された。
尼崎南署によると、男性をひき逃げして死亡させたことについて「覚えていない」と容疑を否認しているという。同署は25日、男性に対するひき逃げ容疑などで男を送検した。