絵本原画の特別展「絵本の旅-グリム、世界の昔話、ゆかりの作家と神戸の出版文化」(神戸新聞社など主催)が13日、神戸市東灘区の市立小磯記念美術館で開幕する。神戸の出版文化を長年支えるBL出版(同市兵庫区)が刊行に携わった絵本の原画を紹介する。
BL出版は8月に創立50年を迎える。同館初の絵本原画展で、スズキコージさんや永田萠さんら兵庫ゆかりの絵本作家など33作家の220点を展示。生と死や暮らしなど普遍的なものから、日本の昔話や世界の童話まで、さまざまなテーマの絵本を扱う。
阪神・淡路大震災の絵本「やくそくするね。」(2002年)では、永田萠さんが絵を担当。優しいタッチでありながら、迫り来る炎やがれきに埋もれた街を描ききった。国語の教科書に掲載され、子どもらに親しまれている「ミリーのすてきなぼうし」(09年)は、きたむらさとしさん=神戸市=の作品。原画を見ることで色使いや緻密さがより伝わる。
9月23日まで。月曜休館(祝日と振り替え休日は開館し、翌火曜休館)。午前10時~午後5時。一般千円、大学生500円、高校生以下無料。同館TEL078・857・5880(安藤真子)