甲子園球場(西宮市)が1日、開場から100周年を迎えた。高校球児の聖地、プロ野球阪神タイガースの本拠地として数々の名勝負が繰り広げられ、戦禍や震災も乗り越えてきた。伝統の阪神-巨人戦の試合前に式典があり、約4万7千人の観衆が節目を祝った。
1924(大正13)年、干支の「甲子」にちなみ「甲子園大運動場」として完成。45年の空襲ではスタンドで火災が広がり、グラウンドに数千発の飛弾が突き刺さった。95年の阪神・淡路大震災ではアルプス席やグラウンドに亀裂や地割れが生じたが、耐え抜いた。
式典には、85年に阪神を初の日本一に導いた元監督の吉田義男さん、当時の中心選手だったランディ・バースさんらが登場。虎ファンで知られる俳優の渡辺謙さんが「世界に誇れる球場を皆さんと守り、育て、楽しんでいきましょう」と宣言した。ギタリストのMIYAVIさんや歌手のAIさんらのライブもあった。
続いて吉田さんと、巨人V9時代のエース堀内恒夫さんが始球式を務めた。吉田さんは「甲子園は私の人生であり、選手が育つ球場。これからの100年も野球が繁栄するような球場に」と話した。(大島光貴)